第48回社労士試験を受けてきた所感
たまには告知以外の記事もということで、昨日初めて受けてきた社会保険労務士試験の内容でも書こうと思います。C90で出した薄い本の薄さが極まってた原因はおおかたこの試験のせいと言っていいでしょう。
早速ネタバレをかましますが、不合格が確定しています。その反省と来年への課題をここに書き出そうと思い立った次第です。
まずそもそも社会保険労務士(以下、社労士)とはなんぞやという人もいるかと思います。自身も大学卒業するまではその仕事内容はおろか、存在すら知らなかったと言っても過言ではありません。一応は士業で国家資格なのですが、歴史が浅く知名度がないので、ここはwikipediaさんに一文でまとめていただくとします。
社会保険労務士(しゃかいほけんろうむし)は、労働関連法令や社会保障法令に基づく書類等の作成代行等を行い、また企業を経営して行く上での労務管理や社会保険に関する相談・指導を行う事を職業とする為の資格、およびそれを職業とする者をいう。
子供向けに説明するなら企業のお医者さん的存在といったところでしょうか。
実際はその企業の状態を不健康たらしめて私腹を肥やすブラック社労士なんかもいて、こいつが炎上した時にしか社労士は表立って話題にされません。それくらい地味な職業ではないかなと思います。
さて、引用文にもありますが、社労士の業務領域は労務管理関係と社会保険関係の大きく2つに分けられます。
ん?社会保険??
当サークルがC89で発行した異色の同人誌「小路家の生計事情 ~きんモザ夢オチ話で学ぶ 税と扶養と社会保険~」で扱った分野ではないですか!(露骨な宣伝)
同人誌自体は元々あった知識+各種文献を参考に作ったもので、社労士試験の勉強に取り組み始めたのはこの同人誌を書き終わった後だったりします。間違ったことは書いてないはずですが、当時より知識を増やした状態かつ試験問題を受ける目線で見ると、説明が甘く拙い部分があることを実感します。コンセプト上、平易に書くのが第一だったので、逆に言えば当時でしか書けない内容だったかもしれません。
宣伝で話が脱線しました。その本題の試験について、試験科目は労働法令と社会保障法令を合わせ、全10科目となっています。
社会保障法令の健康保険と国民年金・厚生年金は「小路家の生計事情 ~きんモザ夢オチ話で学ぶ 税と扶養と社会保険~」の2章と3章で取り扱った分野ですね。(隙あらば宣伝)
試験形式は5つの選択肢から正しい答えを導く択一式と、1つの大問につき5つの穴を埋める選択式に分かれ、全マークシートの試験となっています。
「全マークシートとか楽勝すぎワロタ」とお思いのそこの貴方(ここまで読み進めていただいていることに驚きと感謝の意を表します)、ここで去年(H27年)の社労士試験の合格率をご覧ください。
2.6%
小数点は画面にゴミがついてるわけではありません。
数年前は7~8%で安定して推移していたのですが、ここ最近は合格率が乱高下しており、昨年は過去最低合格率を叩き出しました。全体で5万人以上が受ける試験のくせに、ある試験場では1人の合格者も生まれなかったところもあるそうですよ。
全マークシートのくせにここまで合格率が低い理由は主に2つあります。
1つは選択式の8項目全てで3点以上正答を出さないといけない点。
場合によっては救済が発生する時もありますが、2点以下の科目を1つでも作った時点でいくら総合計点が高くても足切りです。択一式にも足切りがありますが、こちらは10問中4点以上取れば良いのでまだ良心的。
そしてもう1つが全く見たことが無いような試験問題が出題されることがある点。
特に労一・社一と呼ばれる一般常識(大嘘)問題に顕著で、とあるツイートを引用させていただきますとこんな感じです。
うかるぞ社労士を一字一句暗記しても解けない選択労一を無慈悲に懲罰するのです。 pic.twitter.com/LBWfAU29qv
— ねんぷち美樹さやか倶楽部 (@inakaboatsayaka) 2016年8月28日
「うかるぞ社労士」というのはこの界隈ではメジャーな市販参考書です。私は使用していなかったので真偽は定かではないのですが、「ああ、そういうこともあるだろうね」と思わず納得してしまうのがこの試験の怖いところですね。
とまあ、試験の概要はこんな感じです。
なんかもう宣伝と受からなかった自分を正当化したような内容にしかなってないですが、ただ単に結果だけ貼っても面白味が無いのでご容赦いただきたく思います。
以下、結果と反省及び愚痴。赤字は主にやらかしたところになってます。
点数的には雇用の方が低いですが、これは自分の勉強不足。労一の問題が酷かった。(毎年のお約束みたいなものですが)特に酷いと思ったのは以下の問題。
Q:現金給与以外の労働費用に占める法定福利費の割合は(中略)H23年調査では約「??」になった
①3割
②6割(正答)
③7割
④9割
法定福利費の概念とか、それが一般常識に該当するかしないかはもうこの際瑣末なことです。
5年前の労働統計を引っ張り出してきて、6割と7割どちらが正しいかを答えさせる問題を用意するなと。
これ落としたらもう残り4問中3問正答を出さないといけなくなると考えればことの重大さがより分かるかと思います。
ちなみに労一にはもう1問、同様の労働統計から「4分の1」と「3分の1」のどちらの割合が正答かを答えさせる問題がありました。頭おかしい……。
選択式で1点しか取れなかった雇用で9点、かたや満点取れた労災・国年が択一式では半分以下しか取れない。不思議ですね~。
択一式は選択式よりよっぽど足切りにかかりにくいのですが、ここでも労基及び安衛が基準点の4点未満という有様。10問中3問出てくる安衛の問題を全て落としたのがいけなかった。強いてあげるならこの労働安全衛生法が一番の苦手科目で、理由は勉強しても面白く無いからです……。
なお、択一式の合格ボーダーは45点前後。4点ほど足りなかったわけです。3点のアレは論外として、年金で落としすぎましたね。受かる人は年金で稼ぐらしいので。
以上、第48回社労士試験の結果でした。
来年も受けるつもりですが、勉強に打ち込むのは早くても冬コミ終わってから。それまではやっても覚えた内容をなるべく忘れない程度にします。
あっ、最後に一つだけ言わせてください。
社労士試験とアニサマの日程を被せるのはやめろォ!!
(Rhodanthe*が出るのであれば試験を切ります)
C90謝辞
大変遅くなってしまいましたが、C90お疲れ様でした。
当ブースに足を運んでいただいた方々に改めてお礼を申し上げます。
前述のとおり、私は仕事のため当日売り子をすることができなかったのですが、その日の夜に売り子してもらった友人たちに現地での話を聞かせてもらいました。それを聞くだけでも仕事帰りで憂鬱だった私の心が救われた気分になりました。ありがたいかぎりです。
新刊はもちろん、委託をしている既刊「モザイクかけら」と「小路家の生計事情」が未だに多くの人に手にとってもらえていたのが意外でした。
前者はフォスファームハウスにて置いてあったのを見ていた人がお越しいただいていたようで、是非とも直接お話がしたかったです……。
今回の新刊は委託予定はありませんが、次のコミケに参加できた時にも持っていきます。私と同じく仕事で来れなかったという方はその時までお待ちいただければと……。
次回は早ければ冬コミですが、その時はまたボリュームのある内容の本が作りたいですね。これまでとは違ったことに挑戦してみたいとも思っていますので、ご期待にそえればと思います。
C90告知
C90、当選してスペースをいただいております。
今回も新刊あります。昨日入稿が無事に完了しましたので早速告知を。
コミックマーケット90 1日目
東3ホール「イ」ブロック 48-b「遊民サナトリウム」
新刊「きんいろブルーミンデイズ」
今回も当然のごとくきんモザ本で、きんモザ楽曲に採用されている花をテーマにしてみました。
実際に観賞したり育ててみたりすることで、楽曲への理解を深めることを試みた本です。
取り上げた花は、夏の花を中心に「ハイビスカス」「ダリア」「サザンクロス」「あじさい」「ひまわり」の5種類。
8ページフルカラー、300円で頒布を予定しています。
今回の新刊はページ数が少ないので委託の予定はありません。数はそれなりに用意しておりますので、落ち着いた頃にスペースにお越しいただければと思います。
既刊もこれまで発行したもの全てを持ち込んでいきます。
C89発行「小路家の生計事情 ~きんモザ夢オチ話で学ぶ税と扶養と社会保険~」
C88発行「モザイクかけら ~きんいろモザイク舞台探訪記~」「REFLEC MOSAIC」
C87発行「別冊きんいろRhodanthe*」
C86発行「きんいろRhodanthe*」(僅少)
「きんいろRhodanthe*」は手持ちが残り僅かで、前回思った以上に手にとっていただけたこともありますので、別冊とのセット販売(500円)とさせてください。
過去の新刊の内容については、以下の記事から遡ってご覧いただけます。
sabuichi31.hatenablog.com
なお、今回私めはお仕事により当日欠席です……。
代わりにデザイン・レイアウトをいつも手伝ってくれているあも君が売り子をやってくれる予定なので、何卒よろしくお願いします。
C89新刊「小路家の生計事情 ~きんモザ夢オチ話で学ぶ 税と扶養と社会保険~」 委託販売開始
COMIC ZIN様、とらのあな様にて、C89新刊「小路家の生計事情 ~きんモザ夢オチ話で学ぶ 税と扶養と社会保険~」の委託販売が始まります。以下のバナーをクリックすると通販ページに飛びます。
中身の詳細は以下の記事をどうぞ。
sabuichi31.hatenablog.com
改めて、どういう人にオススメしたいかだけ簡単に申し上げますと、
・アルバイトをしている学生
・4月から働きに出る新社会人
・給与から天引きされる税金・社会保険料に悩まされている方
・結婚などのライフスタイルの変化によって扶養する家族ができた方
上記に当てはまる方には是非読んでいただけたらなあと思っております。
最終的には考察に帰結しているので、もちろんきんいろモザイクを知っている人ならどなたでも楽しめる……と言いたいところですが、内容が内容なので、まずはサンプルを見て判断していただければと思います。ピンときたらきっと損はしないはず。よろしくお願いします。